サクラクオリティグリーン(Sakura Quality An ESG Practice)のお話

先日、サクラクオリティ(観光品質認証)の調査員研修に参加してきたことを受けて、ちょっとだけ「サクラクオリティグリーン」のお話をしてみようと思います。

 

サクラクオリティ(観光品質認証)とは、「宿泊施設の品質を認証」する国内初の事業で、世界中の旅行者に、質の高い日本のサービスに関する情報提供を行い、安心で快適な旅行を楽しんで頂くための仕組みです。

そのサクラクオリティに、「サクラクオリティ・グリーン」という新しい要素が加わりました。

新型コロナウィルスの蔓延によって、(国内ではあまり感じないかもしれませんが)世界の観光に対する考え方が大きく変わりました。簡単に言うと、新型コロナの落ち着きとともに、コロナ前の2019年の観光客がいっぱいいた状況に戻ろう…ということではなくて、「SDGs」「持続可能」「サスティナブル」「環境に配慮」した観光にしよう…ということです。


「そういう観光にしよう」ということの他に、そのような観光地・施設でないと旅先に選ばれない…という現実も生まれてきています。
わかりやすいところでは、よく説明に利用される「booking.com」の調査結果があります。↓

Booking.comの調査によると、旅行者の57%は、宿泊施設がサステナビリティの認証を取得しているとわかった場合、その宿泊施設での滞在についてより好ましく感じると回答

 

この世界的な流れを受けて、「SDGsを実践する宿泊施設の国際認証」である「サクラクオリティグリーン」が誕生しました。
厳密には「Sakura Quality An ESG Practice」という名前なのですが、通称の「サクラクオリティグリーン」で進めますね。

 

サクラクオリティグリーンの認証基準は、「グローバル・サステナブル・ツーリズム協議会」(GSTC)の承認を得たものになっています。グローバル・サスティナブル・ツーリズム協会は、世界的な旅行および観光分野における観光産業界の専門家や、政府機関のための持続可能な開発の基準を定め、管理する国際非営利団体です。

以前このブログで紹介した「日本版持続可能な観光ガイドライン」(JSTS-D)も「グローバル・サスティナブル・ツーリズム協会」(GSTC)の基準に準拠する形で作成されているという紹介をしましたが、このサクラクオリティグリーンは基準自体がGSTCによって認証されているので、サクラクオリティグリーンがそのまま国際規格という位置づけになります。(ちょっと複雑ですが…)

 

うんと簡単に言うと、サクラクオリティグリーンの認証を得るということは、世界に対して「うちはサステナビリティへの取り組みをちゃんとやっています。単に言っているだけじゃなくて、国際規格の基準に合わせて実施しています」 ということの宣言になるということですね。

 

細かい話をすると長くなってしまうので、ここではわかりやすい形として「それがどのように一般の方に見えてくるのか」ということに絞って紹介してみたいと思います。

 

まず、サクラクオリティグリーンをすでに取得している日本国内の施設がいくつかあります。
その施設はサクラクオリティのサイトで確認することができます(この記事を書いている段階では15施設が掲載されています)。

こちらからどうぞ

 

また、サクラクオリティAn ESG Practice認証(サクラクオリティグリーン)基準は、2022年3月24日に、持続可能な観光の国際基準団体GSTC(Global Sustainable Tourism Council)から基準の承認(Recognition)を受けました。そのため、サクラクオリティグリーンの認証は世界中のオンライン旅行予約サイトに共有されることになります。例えば、Booking.com、Google、EcoHotels、Agoda、Hotelbeds、Tablet Hotels などなど…。そのことにより、それぞれの旅行予約サイトでの宿泊施設のページには「サスティナブルな取り組みをしている施設です」というような表示が加わるようになります。

実際に見てみると…

 

Booking.com

 

まずは、Booking.com では、宿泊施設の紹介ページに下記のような表示が加わっています。

「サクラクオリティグリーン」のお話

英語版だとこんな感じ。

「サクラクオリティグリーン」のお話

 

それぞれを拡大すると「サスティナブル・トラベルの宿泊施設」ってなってますね。

「サクラクオリティグリーン」のお話

「サクラクオリティグリーン」のお話

 

 さらに「詳しく見る」をクリックすると取り組み内容が表示されています。

 「サクラクオリティグリーン」のお話

 

 

Google

 

次に google で宿泊施設を検索すると…
「ホテルの詳細」のところに「持続可能性」という項目があります。

「サクラクオリティグリーン」のお話


ここをさらに見ていくと、
「このホテルは、環境面のサステナビリティを実現していることが Google の認知する第三者機関により証明されました」という文言があり、さらに「エコ認証」の項目には「Sakura Quality An ESG Practice 認証基準」と表示されていますね。

「サクラクオリティグリーン」のお話

 

このように、サクラクオリティグリーンの認証が、オンライン旅行予約サービスの中で「うちは国際規格の基準に合わせたステナビリティな取り組みをしています」 という形で利用されています。冒頭に紹介した Booking.com 調査のように、海外の方が「どこに宿泊予約するか」という場面でこの情報が生きてくるというわけですね。

 

掲載基準を見てみると

 

念のため、Bookin.com と google のこれらの掲載基準についてみておきましょう。

 

■ Booking.com

 

 ■Google


Google の「ホテルにおけるサステナビリティ」のページに「エコ認定のリスト」 という項目があり「以下のエコ認定が Google の基準を満たしています」ということで、サクラクオリティも記載されていますね。

 

それぞれの旅行予約サイトが GSTC の基準をどのように表示させるのかは異なりますが、サクラクオリティグリーンの認証がこのように表示されていく一例として見ていただければと思います。

 

サクラクオリティグリーンの詳細につきましては、サクラクオリティのサイトをご覧ください

 

以上、サクラクオリティ(観光品質認証)の調査員研修に参加してきたことを受けて、ちょっとだけ「サクラクオリティグリーン」のお話をしてみました。

 

八ヶ岳エリア、素敵でしょ♪

 

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