第6回インバウンド推進ワークショップ(2019年1月)

この日(1/15)は、第6回インバウンド推進ワークショップに参加してきました。

会議ではありますが、外国人向けサービスを提供しているホテル・旅館・アクティビティ関係者、市町村関係者などが集い、様々な意見交換をする場になります。

 

国内人口が減少していく中、国の施策としてもインバウンドの受け入れを大きなテーマにしていますし、全国各地でインバウンドへの取り組みを積極的に展開しているのが現在の状況です。

一方で、2018年度から日本版DMOがスタートし活動全体の前提が「インバウンド」にシフトしているという現実があります。
(ちょっと専門的な話ですが...)
そのため、先だって開催された 戦略会議 とこのインバウンドWSと、内容がかぶってしまうこともいくつも出てきています。

 

今回、いくつも議論や情報共有が行われましたが、特に次の2つのテーマを紹介したいと思います。

 

国内のインバウンド状況と、就労における変化

 

報告では、最近の 日本観光新聞 の記事の中から、

●訪日3000万人突破 過去最高を記録、4000万人へ施策強化
●外国人就労、宿泊業に5年で2.2万人 新在留資格「特定技能」、4月に試験開始

のニュースについて取り上げられて、それについて色々な情報共有がなされました。

観光経済新聞

 

これらの2つの記事を合わせるとこういうことも言える…ということが情報共有の中でも話になりました。

これからますます外国人旅行者が増えるということは、それに対応できる人材がますます必要になる。
当然、宿泊をはじめとる各施設は外国人に対応できる人材の確保に動くことになります。
一方で、新在留資格「特定技能」によって宿泊業にも多くの外国人就労者が関わることが可能になります。

ということは、外国人観光客と対応できない人(=例えば日本人)は、観光客と接しないバックヤードの業務に携わる他なくなる…?
という内容です。

 

「新在留資格」のニュースとはどちらかというと「少子高齢化による日本の人手不足」という切り口で伝えられていますが、いやいや、外国人観光客の増加とそれへの対応という視点でとらえ直すと、全く別な、(極端な言い方をすると)「外国語が話せない人は観光業務に付けなくなる可能性がある!?」というような、そんな景色にも見えてきました。そこは私にはとっても新鮮な発見でした。

 

また、情報発信という点で見ると「多言語への翻訳をどうするのか…」という大きな課題も取り上げられました。
翻訳&ネイテヘブチェックできるような体制を継続的に確保できないといけないわけですから…。

 

  

2次交通の壁

 

もう一つは、「2次交通」のことです。2次交通とは、「その地」まで電車などで来た後にエリア内を周遊するための交通機関のことです。

訪日外国人のうち、パッケージツアーを利用せずに個人でいらっしゃる方(FIT – Foreign Independent Tour)の多くは、ジャパン・レール・パス というJRグループ6社が共同で提供する乗り放題パスなのですが、八ヶ岳エリアの場合も、それを利用して例えばJR小淵沢駅に着いた後にどのようにしてエリア内を周遊していただけるような交通を確保するのか…ということが、ずっと前から課題になっていました。

そのため、「清里ピクニックパス」や「鉢巻周遊バス」を運行したり、タクシー会社さんと周遊タクシーについて相談したりなどなど、色々なことを検討・実施してきていますが、まだまだと言いますか、まだまだこれからです。

 

一方でこの「2次交通」は、観光という視点で見ると「2次交通」なのですが、観光とは別な「地域での暮らし」という切り口で考えると「運転免許返納後の住民の足の確保」ということでもあります。そう考えると、「観光」と「地域の暮らし」という両面から両得になるようなことを地方は考えていかないといけない…ということも議論された内容の一つです。

インバウンドワークショップ

 

私にとってはどの話も本当に勉強になることばかり。

戦略会議の記事にも書きましたが、もう、目の前のことで精いっぱいなのが情けないぐらい...
本当はもっともっと観光のあらゆるところに目を届かせないといけないのに。まだまだ力不足のマネージャーだと痛感する毎日です。

 

八ヶ岳エリア、素敵でしょ♪

  

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